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なぜ『西高東低』 島根側で記録的大雪になったのか?

1月7日から11日にかけ山陰地方でも大雪になりました。期間中の最深積雪は、

島根県奥出雲町横田で106㎝(1981年統計開始以来4番目の記録、100㎝超は2011年以来10年ぶり)。

島根県飯南町赤名で107㎝(1981年統計開始以来8番目の記録、100㎝超は2018年以来3年ぶり)。

島根県邑南町瑞穂で73㎝(1985年統計開始以来4番目の記録、70㎝超は2018年以来3年ぶり)。

島根県浜田市弥栄で44㎝(40㎝超は2018年以来3年ぶり)。

松江市は20㎝、隠岐の島町西郷で22㎝(20㎝超は3年ぶり)、鳥取県境港市で35㎝(30㎝超は3年ぶり)、米子市で28㎝を記録しました。

一方で山陰一の豪雪地帯である鳥取県東部では雪が少なく、鳥取市は17㎝、智頭町21㎝に留まりました。

積雪が『西高東低』、島根で多く、鳥取で少なくなった一因は風向きです。

例えば鳥取市の風向きは西~西南西でした。年越しの大雪の際(鳥取市で積雪28㎝)には風向きは西~北西でした。

西風の場合、雪雲は西側に日本海がある島根側で発達し、島根の山間部で雪が多くなったと考えられます。

一方、鳥取県は北側に海があるため、北から風が吹かなければ積雪は増えません。特に智頭町や鳥取市は西風では雪雲はかかりませんでした。

今回上空の寒気は、数年に一度という強烈な寒気でした。松江地方気象台の高層気象観測データでは、

下層(上空1500m付近)で‐14.4℃(1月8日)を観測しました。-6℃以下で雪が降るので、異常に冷たい寒気と言えます。

この結果、松江市では3年ぶりに真冬日となり、松江市の宍道湖周辺ではつららが連なり、松江城の堀川は凍り付きました。

上層(上空5500m付近)では‐36.3℃を記録しました。大雪の目安は‐36℃なので、それを下回りました。

松江の高層観測で、下層‐14℃以下、上層‐36℃以下は2018年2月以来3年ぶりです。

 

ただ、一級品の寒気が流れ込んだにも関わらず、今回山陰地方では立ち往生もなく、平野部の積雪は最大でも30㎝前後に留まりました。

一方で富山市や福井市では積雪が100㎝を超え、記録的な豪雪となり、被害も多発しています。

一因はやはり、風向きが西~西南西だったことだと考えられます。

北陸沖の日本海にJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)が形成され、また北陸沖に小さな低気圧が発生したことなどから、

まとまった雪雲は北陸に流れ込みました。

山陰地方は西風~やや南風になったことで、風走距離が短く、雪雲が発達しにくかったとも考えられます。

暦はまだ『小寒』。冬はまだ中間点を迎えておらず、例年の寒さのピークは1月下旬~2月上旬、これからです。

まだまだ大雪への備えが必要になりそうです。

雪だるまは1月10日、松江市で作りました。

 

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