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Z新聞部

終戦78年 戦争の記憶色褪せ

終戦から78年が経った今、戦争を経験した人が少なくなり、戦争の記憶は薄れつつある。私たちが日常生活を送る中で戦争を意識することはほとんど無いだろう。しかし、私たちの身の回りには多くの戦争遺跡が残っていることをご存知だろうか。

東京、大阪といった大都市が空襲で炎に包まれる中、ここ島根も例外ではなかった。列車や基地が狙われ、空襲で市民が犠牲となった。下の写真はJR山陰線の新川鉄橋=出雲市斐川町=。昭和20年7月28日午前、米軍の戦闘機13機が大社基地と松江方面を攻撃した。この空襲により大社基地で3人が、湯町駅(現玉湯駅)では列車が襲われ14人が犠牲になった。この時米軍が銃撃した11弾の痕跡は今も新川鉄橋に残っている。

しかし、島根県における戦争遺跡は現在転換期にある。反対意見も噴出する中で、出雲市は大社基地の住宅地化を決めた。戦争の歴史を過去から現在へつないできた一つの象徴が失われようとしているのだ。

米軍の銃撃の痕が残る新川鉄橋

 

私たちが普段気づいていなくても、身近な所に戦争遺跡が潜んでいるかもしれない。新川鉄橋はその一例である。終戦から78年が経ち、平和が当たり前になった今だからこそ、身近な戦争遺跡に足を運んでみてはいかがだろうか。一人一人が身の回りの戦争遺跡に向き合い、後世に伝えていくことが重要だ。

発信:出雲高校新聞部

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