次世代担う人材育成~出雲高校第Ⅲ期SSH事業~
発信:出雲高校新聞部
出雲高校の魅力の一つに「SSH」がある。「SSH」とはスーパーサイエンスハイスクールの略称で、文部科学省が国際的に活躍できる次世代の科学技術人材を育成するために行っている事業である。
本校は、今年度よりSSH第Ⅲ期(2023~2027)に指定された。第Ⅰ期、第Ⅱ期の成果を活用し、生徒、教職員ともにより一層力を入れていく。
1年次には、情報検索やデータ処理等の情報系科目を学ぶ「Basic Science」と、課題を解決していく手法や能力を習得することを目標とした「SS探究基礎」を行い、課題研究の基礎をつくる。
2年次には、4~6人のグループを作り、私たちを取り巻くさまざまな事象をテーマとして協働しながら研究に取り組む。
3年次には、キッズのためのスーパーサイエンスや山陰探究サミットなどの校外活動で学習結果を積極的に外部に発信し、より良い社会の形成に向けた創造的提案を行うことを目標にしている。
1年間の課題研究の成果を発表する場として、「SSH課題研究成果発表会」が毎年行われている。
この発表会には1・2年生が参加する。研究内容を発表したり、他の班や学年の発表を聴き、質問をしたりして学びを深め、新たな発見につなげる。
昨年度の発表会は、優秀班によるステージ発表とポスター発表・閲覧が同時に実施された。
SSH事業主担当の飯塚洋先生に取材した。
飯塚先生は第Ⅱ期について「身近なことからの気づきを課題研究のテーマとしてサイエンスで解決することが目標であったが、生徒が一番つまずいたのは課題研究のテーマを設定することであった」と気づきと共に振り返る。これらをふまえ、第Ⅲ期について「生徒たちの課題発見力を向上させるために授業内でさまざまな疑問や課題に気づけるようなアンテナを張れるような授業に改善すること、データサイエンスによって文理の区別なく課題に取り組めること、この二つを『シン・デザイズム』として掲げる。加えて、従来出雲高校でとられてきた連携指導体制『出雲モデル』をさらに強化し、教員だけでなく本校の卒業生にも課題研究のサポートをしてもらう体制『シン・出雲モデル』の確立も第Ⅲ期での目標となっている」と語った。(福、晶、安、妃)
※SSH課題研究成果発表会の様子=出雲市民会館、出雲市塩冶有原町